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地中海クルーズ 寄港地ツアー報告 (コルシカ島 編)兵庫県 綾部雅之・尚子 記

ヨーロッパ/アフリカ

はじめに

雅之・尚子
雅之・尚子

コルシカ島(アジャクシオ港)のレポートですが、観光対象が乏しく、観光時間も短かったため、話を膨らませ、番外編で文字数を稼いでいます。

 この日の寄港地について

2023年11月1日にローマを出航したエンチャンティッド・プリンセズ号は、10日目となる11月10日に、フランス皇帝ナポレオン1世の生地、フランスのコルシカ島に寄港した。

この島は、ナポレオンで有名ではあるが、島の近隣は、コートダジュールやマヨルカ島などの国際的なリゾート地に囲まれており競争は厳しいらしい。特に島の観光シーズンは盛夏7~8月のみとのことで、晩秋の11月に訪れたため、正直、寂寥感はあった。

特にアジャクシオ(7万人)は、今回の3時間もあれば数周はできそうであり、「余の地所に観光資源の文字はない」といった港町である。ナポレオンは200年前に逝去したが、こんな小さな港町に、こんな巨艦が来るとは思いもつかなかっただろう。

コルシカ島の位置

アジャクシオ港

この日、船はアジャクシオ港に入港し、8時から下船開始となった。いつもながら、とても静かに着岸するため、外で見ていないと、いつ着いたのかも気づかない。LSCメンバーは、いつも通り5階のプラザデッキに8時半に集合し、その後、下船。3100名もの乗客が乗っているのだが、下船順序の調整もあり、この日も混雑もストレスもなく上陸となる。

 ガイドとの待ち合わせや、フェッシュ博物館への入場予約について行き違いはあったが、最終的には、スムーズに博物館に入場できた。この日のガイド説明は英語のみ。堀口氏により、適宜、逐次通訳いただいた。

こじんまりしたアジャクシオ港
クルーズ船

フェツシュ博物館

当日は朝から雨模様の中、最初に、ナポレオンの叔父であるジョゼフ・フェッシュ枢機卿個人のコレクションをベースに設立されたフェッシュ博物館を訪問。

ガイドによると、当初は16,000点ものコレクションがあったが、ラファエロ、レンブラント等の作品を含んでいたため、本人や遺族が売却。過半が散逸し、現在は2000点ほどの美術品が残っている。しかし、残されたイタリア絵画コレクションだけでも、フランス国内ではルーヴル美術館に次ぐ作品数はある、とのこと。とはいえ、歴史的背景・当時の政治状況にも疎いため、絵の説明を聞いても頭に入らない中、1時間ほどで博物館見学を終えた。博物館の前には、小さなチャペルがあり、ナポレオンの家族が埋葬されているとのこと。

フェッシュ博物館外観
フェッシュ博物館内部

 博物館を出てから10分ほど歩き、ナポレオンの生家に到達。現在は博物館となっており、ナポレオンの人生をたどる展示がされているそうである。しかし、入場できるのは2時間後以降ということで、港の近くのマーケットまで戻り、そこで解散(ガイドもここで終了)。この後は自由時間となったため、我々夫婦は、スーパーマーケットで買い物をし、昼食は船内に戻っていただきました。

下船後の集合写真

■番外編

巨艦だが見事な操船のエンチャンテッド・プリンス号

 この最新艦は、タグボート(曳船)の支援なしでも回転、後進ができるようで、長さ330mにもなる巨体ながら実に小回りが効く。複数の巨大クルーズ船が停泊している港でも、まるで縦列駐車をするかのごとく、あっさりと指定の桟橋に着岸。4~5000人が住む18階建てのマンション級の塊が、時速40キロでグングンと海上を移動し、最後にスルスル、ピタリと指定場所に納まるのである。

 しかも、巨大船なので揺れない。揺れないことをPRするために、定番というシャンパンタワーのイベントも開催された。内実は、じゃかすかボトルを注ぎ込む傍らに、多くの乗客を次々と立たせる撮影会でもある。もちろん、頼みもしないが、専属のカメラマンがどんどん撮ってくれる。写真は、この日だけではなく、毎日、船内数カ所で、何人かのカメラマンがどんどん撮ってくれる。もっと映えるよう専用のフォトスタジオもある。

 おそらく10万枚以上の乗客全員の写真の中から、AIによる顔認識で誰の写真か自動仕分けされるらしい。メダリオンアプリにログインすると、写真が16枚あってすべて自分たちだけだったのは驚異だった。そして発注、ダウンロードまで簡単にできるが、5枚セットで99ドルと安くはない。某クラブなら「売り掛け○○○万円」にもなりそうなシャンペンタワー代は、こうやってコスト回収されていく。

シャンパンタワーイベント

 ちなみに、5~6回、乗船したことがある飛鳥Ⅱではこうはいかない。全長は240mだが、建造から33年となる老船である。小笠原クルーズでは、現地・二見港での曳航のために、横浜からタグボートが、往復1週間かかる1000キロ離れた父島まで来ていた。しかも結構、揺れた。飛鳥Ⅱの竣工した1990年ごろというと、車で例えると日産がシーマ現象を起こし、携帯ではなくポケベル全盛期である。この30年間の技術進歩はすごい。「船と畳は新しい方がいい」である。もうすぐ竣工の飛鳥Ⅲに期待したい。

船内の食事、イベントについて

 飛鳥Ⅱは、日本人向きに運営されており、和食、和菓子、ラーメン、中華、露天風呂、マジックショー、ビンゴ大会・・・など、いかにも!という仕込みが満載である。

 一方、今回のエンチャンティッド・プリンセズ号の場合、乗客の55%がアメリカ人、その他にもカナダ人、豪州人などが多く、日本人の乗客比率は約1%であった。食事は、ほぼ洋食オンリー、寿司はあるが、ナンチャッテ寿司モドキであった。ショーは英語での歌謡ショーと踊りばかりである。ヒット曲であっても、その持ち歌の本人が歌うわけではないので、歌唱力も声量もあるけどねぇ・・・という感じ。参加型ゲームもすべて英語で仕切られる。日本人には10日程度がよいのかもしれない。

終日航海日の余興

今回のクルーズでは、3日目と9日目が終日航海日でした。どこにも寄港しないため、丸一日、船内で過ごします。

 毎日毎日が飽食で運動不足ということもあり、添乗員の鶴川氏の企画で、1回45分間で2回、ヨガ教室を開催しました。17階にある大きなフィットネスセンター内にはヨガ部屋があり、空いている時間帯は勝手に利用できました。今回、綾部尚子がインストラクターを務めさせていただき、御参加いただいた方々には厚く御礼申し上げます。

 

編集担当: 高田幸夫

ヨーロッパ/アフリカ海外旅行体験記/記録

コメント

  1. 仙波 洋 より:

    綾部さん、ご苦労様、奥さまのヨガお役に立つとは?やはり日本人は英語力だけでもつけ、文化芸術方面で、外国人との交流が出来ると、旅も面白いかな?と思います

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