もう一度行って見たい「カナダの紅葉・・・・」その1 神原克收 記

海外旅行体験記/記録

2010年10月から11月に掛けてカナダの紅葉とカナダ横断鉄道(VIA)+アムトラックによるアメリカ大陸横断往復の旅をした。印象深いシーンをピックアップして振り返ってみたい。
同行者は現役時代に神戸で共に働き同じ社宅で過ごした3夫婦6人。
ルートはバンクーバーからレンタカーでジャスパーやバンフなど所謂カナディアンロッキーを回ってバンクーバーへ(レンタカー7日間)。そこから空路でエドモントン~列車でトロント(3泊3日)~レンタカーでアルゴンキン、オタワ、ローレンシャン、モントリオール、ケベック、キングストン、ナイヤガラなど(レンタカーで2週間)~トロントからアメリカの列車でシカゴへ(1泊)~シカゴから列車でサンフランシスコへ(2泊3日)。
走行距離はレンタカーで5,000Km、列車で10,000Kmである。

黒線:レンタカー  青線:航空機  赤線:列車

4 サーモンの遡上

バンフからヨーホー国立公園を経てバンクーバーに戻る途中アダムスリバーという全長12Kmの小さな川がある。ここは太平洋まで500Kmも離れた内陸部だが秋になるとサーモンが遡上してくることで有名な川である。
標識らしい標識もないところを尋ね尋ねしながらようやく辿り着いた。苦労してきた甲斐があったことは写真でご覧頂きたい。
無数のサーモンがここで骨休めをしている。骨休めが済んだら更に上流へ行って産卵するのであろう。太平洋から500Kmもあるここまで来なくてももっと楽に産卵出来る場所はないものかと、怠惰な人間はすぐそんな馬鹿なことを考える。
鮮やかな赤色に変色したサーモンの群れを見ていると自然の営みの不思議さに厳かな気持ちにさせられる。
清流に泳ぐサーモンの群れを眺めながらのピクニックランチは何時にもまして美味しいものであった。

いるわ、いるわ
鮮やかな赤色に変色している

 

サーモンを見ながら昼食、最高のランチ

5 VIA鉄道(その1)
カナダのVIA鉄道に乗った。エドモントンからトロントまでの3泊3日の旅である。結論から言うと実に快適な列車の旅である。今まで日本、中国、インド、トルコ、エジプトの5カ国で寝台列車に乗ったが、カナダが文句なく一番良い。
3日間も列車で退屈しないか?と訊かれるが退屈はしない。美しい景色の連続、同行者とのお喋り、ガイドブックのチェック、PCで写真整理等々結構時間がつぶれ、読書の時間は殆ど取れなかった。
暫くは快適な汽車の旅をご紹介しよう。

1設備
列車は24両編成で19両の寝台車の他に座席車、食堂車、貨物車などを牽引している。

  • 寝台車は個室タイプとルーメットという簡易寝台の2種類がある。違いは広さもあるが、廊下との仕切りがカーテンか個室かの違いである。料金は2人で48,600円と61,200円(いずれも全食事付き)で差は26%、金額差に見合う差はあるようだ。
  • シャワーやトイレ・洗面・ラウンジ・展望車・レストランなどは共通で、食事も全く同一である(但し個室寝台には洗面、トイレが付いている)。
  • ラウンジは談話室と天井がシースルーの展望室がある。ラウンジには常時新聞・雑誌・コーヒー・紅茶・ジュース・スナック・マフィン・果物がおいてあり、自由に楽しめる。
  • 唯一の難点は廊下が狭く、人がすれ違うとき、どちらかが壁に体を貼り付けて避けなければならない。これも寝室の広さを確保するためと思えば辛抱出来る。

    展望車

    談話室(階段を上がると展望ラウンジ

    カーブにさしかかる列車(展望ラウンジから)

    通路が狭い

    昼は座席、夜は寝台に変身

    6 VIA鉄道(その2)
    食事
     寝台車の乗客には食事は3食付いている。朝は自由時間だが、昼と夜は入れ替え制で、早い組・遅い組は指定される。早組は昼11時、夜5時で遅組は1時間半後である。
    食事は3食とも4~5種類から選択できるようになっていて、ディナーは概ね牛、サーモン、鶏、野菜が用意されている。どれも味は上々で特に牛肉の美味しさは予想を超えるものであった。
    量的にも我々には少々多過ぎるものの、アメリカほどではなく何とか一人で一人前平らげることが出来る
    朝食でもしっかりした卵料理やハム、ベーコン、ソーセージなども実に美味しく、これをまともに食べていたら、運動不足も加わりブロイラーになること必定である。
    デザートで特に印象に残ったのはチーズケーキの濃厚な味で、日本ではこんなに濃厚な味は珍しい。でも実に美味しかった。
    メニューにはなくてもフルーツサラダなど頼めばサービスしてくれ、ユーモアたっぷりのウエイターも含め実に快適な列車ライフである。

    食堂車の雰囲気
    食事時間外の食堂車

    ビーフステーキは特に美味しい

    パンの容器に入ったシチュー

    海鮮サラダ

    7 VIA鉄道(その3)
    乗客
         乗客は殆どがカナダ人と欧米人で、日本人は我々以外にはいなかった。当然のことながらリタイア族が大半で、若い人はパラパラである。老人も歩くのがやっと、という人も多く、こうした人達が旅に出るという意欲は大したもので、精神的なゆとりを感じさせてくれる。

    トイレ
    概ね飛行機並の清潔さが保たれているが、水を流すハンドルがなく小さなボタンを押して水を流す。このボタンが小さ過ぎて気付かない人も多く、使用後流さない人も多い。

    チップ
    カナダはチップ社会なので当然要ると覚悟はしていた。しかしレストランでチップを置いている乗客はおらず、われわれもチップなしで通した。
    また、車両毎に1人の客室係がつくが、この人にもチップが必要を聞いてきた。ところがサービスらしいサービスはしてもらうこともなく、こちらもチップなしで通した。

    シャワー
     寝台車の乗客にはバスタオル2枚、ハンドタオル1枚に石鹸・シャンプーのセットを袋に入れて渡してくれる。シャワー室は脱衣室とシャワー室に分かれている。脱衣室の広さも広く清潔、シャワーはボタンを押すと20~30秒間お湯が出る。何回でも押すことが出来るのでお湯の量が不足ということはない。

    遅れ
     カナダに限らず中国やインドでも1時間や2時間の遅れは平気で、遅れの内に入らない。我々はエドモントンで乗り込んだが、到着23:30、出発23:45の予定であったが40分遅れで到着した。その間何のアナウンスもなく、ましてや日本のように「遅れましたことをお詫びします」等は何もなし。おおらかなものだ。

    コーヒー、紅茶はフリー

    ジュース、マフィン、果物もフリー

    トイレも清潔、左側にある小さな白いボタンが洗浄ボタン、判らないのか流さない人も多い。

    シャワー室内部

    8 VIA鉄道(その4) 旅はみち連れ
    鉄道旅の楽しみはなんと言っても食事であろう。食事そのものもさることながらレストランで相席になる人との会話も楽しみの大きな要素である。
    レストランは4人掛けのため今回同行の6人の内我々夫婦が外国人と同席することが多かった。 中には全く話をしたがらない老人夫婦もいたが、総じて彼らは話し好きな人が多く、次々と質問を投げ掛けてくる。彼らの話は主として「どこから来たか?」から始まり、「パナソニックで働いていた」というと電気製品に限らず、車、PC、食品など日本の製品に対する評価が次々と出てくる。概して好意的な話になり、お返しにカナダに対する好印象を話したりしてエールを送り合った。彼らが一様に驚くのは我々の年齢で、70歳だというと「とても信じられない」という。
    面白かったのは新婚カップルで、新婚旅行か?と聞くと嬉しそうにそうだと答え、そこから話に花が咲いた。最後に写真を撮らせてくれというと喜々として応じてくれた。
    拙い英語でも一生懸命に話をすると先方も何とか判らせようと易しく話してくれるので、身振り手振りも交えれば何とかなるものではある。

    新婚旅行中のカップル、我々がもてあましたデザートもペロリ

    写真は頼めば大抵応じてくれる

    9 VIA鉄道(その5) エドモントン駅
    カナダ鉄道3泊3日の旅はエドモントンからスタートした。エドモントンはアルバータ州の州都で人口86万の大都会である。にも拘わらず駅には生まれてから一度も行ったことがないという人は結構多い。これはもともと貨物輸送のために出来た鉄道で、旅客輸送は長距離客が主体なので利用したことがない人が多いという。
    エドモントン駅は小さな駅で一日数本の列車のみのため駅員も手持ちぶさたの時が多い。我々は空港から駅に移動し、夕食は駅近くのレストランで摂る積もりであった。駅員にレストランを聞いたら近くにはない、と言って電話帳で調べて配達可能なピザ屋を見つけ、電話して注文までしてくれた。
    こうした素朴な親切は昔の国鉄の地方駅ではよく見られた光景であり、実に懐かしい思いで駅員の好意に甘えた。この例だけでなくカナダの人は概して親切で優しい。

    駅の待合室風景、右端の駅員がピザの手配をしてくれた 取り寄せたピザで夕食(駅待合室で)、2人で食べても食べきれない

    駅待合室ではコーヒー、紅茶は無料でサービス

    駅はいつでも開いているわけではない。列車の運行に合わせて開けている。

    続く

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コメント

  1. イトウマサハル より:

    神原 さま
    優雅、素晴らしい、楽しい列車の旅、羨ましい、これこそ、もう一度行って見たい旅ですね。井藤でした。

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