梅にはいろんな種類がある。中でもしだれ梅の優雅に揺れる姿は雅な京都に相応しい。そのしだれ梅の名園として京都・城南宮がある。地下鉄竹田駅から15分程歩いたところにある。車だと京都南ICを降りるとすぐ近くである。
城南宮は、平安遷都に際し、都の安泰と国の守護を願い創建された。今でも方除けの神様として親しまれている。毎年我が家では、家の厄除けと旅行の安全を祈って春先にお札を授かり神棚に祀っている。
『立ち寄りて淀みで舞ふや梅花弁』ゆきお |
方除けとは「方位・方角の災いがないように除いて守って頂く」の意味があり、昔は熊野詣などに出かける前に城南宮にお参りして旅の安全を祈願したとされている。旅行好きのLSC会員の皆様には、是非ともお勧めしたい所でもある。
城南宮は歴史の舞台に数々現れる。平安時代後期には、白河上皇や鳥羽上皇によって城南宮を取り囲むように鳥羽離宮(城南離宮)が造営され院政の拠点となった。歌会やみやびやかな宴、舟遊びも行われ王朝文化の花が開いた。
『平安のみやび漂ふ盃流し』ゆきお |
城南宮の神苑「楽水苑」は源氏物語花の庭とも呼ばれ見応えがある。「春の山」「平安の庭」「室町の庭」「桃山の庭」そして、道路を隔てて「城南離宮の庭」の趣の異なる五つエリアで構成されている。小川に盃を流して和歌を詠み御酒を頂く『曲水の宴』が春(4月29日)と秋(11月3日)の2回行われ、その優美さは古都・京都の風物詩となっている。春はしだれ梅と椿に彩られ、秋には紅葉が映え多くの人々で賑わう。
『落椿余生楽しむ苔の上』ゆきお |
春の山にはうす紅、紅白の150本のしだれ梅が植えられている。城南宮の梅の花は三度見頃があるとされる。
・探梅・・・咲き始めの梅を探しながら春の訪れを感じる
・観梅・・・150本しだれ梅が咲き誇る圧巻の景色を鑑賞する
・惜梅・・・散りゆく様子を惜しみながら桜咲く春を待つ
今年(令和3年)は「しだれ梅と椿まつり」の催しが2月18日~3月22日まで開催されている。
『春待つやマスクの奥の笑み浮かぶ』ゆきお |
期間中に行くと「梅が枝神楽」梅の花を冠した巫女が梅の枝を手に持ち神楽を舞う姿を見ることができる。(平日10時~ 土日祭日 10時~ 15時~ )
いつものように趣味の動画を制作した。京都城南宮の梅園「源氏物語花の庭」(6分)の動画です。BGM音楽も一工夫いたしました。映像と共に「和音楽の調べ」を耳を澄ましてお聞き頂いたら幸いです。
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