2008年2月の写真だ。一緒に写っているのは誰もが知っている正木さんだ。知らない。そうか、貴方はLscの歴史を知らないのか。では、教えてあげよう。時は元禄8年。もとい、平成20年の事だ。Lscとは、「LONG STAY CLUB 」の略称だ。パック旅行のような短期の旅行ではなく、地元で生活するような旅行をという趣旨で集まったクラブだ。短期の旅行でその国や人の気持ちが分かるのか!という憤りの人が集まったクラブだ(これは嘘)
パック旅行では物足りないし、さりとてバックパッカーのような旅行は出来ないしという、シニアに足を突っ込んだ人が作った(知らんけど)。
そんな時だ、Lscがロングステイの候補地としてクアランプールを選んだ。理由はよく知らないが、テレビで定年後は年金で海外で優雅な生活が出来ますという番組が増えていた。その候補の一つにKL(クアランプール)は選ばれていた影響もあったのだろう。
2007年にLSCがKLでロングステイをしませんかというお誘い旅行があった。僕たち(和夫と愛子)は、すぐさま手を挙げた。KLでは、Lscの先輩たちがコンドミニアムの手配、生活の面倒などを援助してくれたので、快適に生活することが出来た。パック旅行と違うのは、自分の感情でその日を過ごせる。その日を過ごすには、自分が判断で旅をしなければといいうことだった。
僕は、このロングステイ体験で本当の旅を学んだのだ。
この写真は、二人(僕と正木さん)でプトラジャヤに行った時の写真だ。マレーシアは、1993年に首相府などの連邦政府を首都クアラルンプール郊外のプトラジャヤへ移転することを決定していた。1999年に首相オフィス及び首相府の移転が完了し、2010年のプトラジャヤ開発の完了へ向けて、その整備が進められていた時。つまり、新都市を作るということでマレーシアが頑張っていた時の写真だ。
正木さんも僕もキリッとしている。マレーシアもLscも僕も新しい時代に向けて希望を持っていた時の写真。希望を信じていた時代の写真だ。何、文句ある!!!
まあ、老人の戯言だと許してくれ。とにかく、僕の旅が始まった最初の一歩の写真なのだ。
編集担当: 高田幸夫