『目に青葉 山ほととぎす 初鰹』
鰹の一番美味しい季節になってきた。鰹たたきのお薦めスポットとなると、やっぱり本場の土佐である。
土佐の本場の鰹たたきはどこが違う?
春になると黒潮に乗って太平洋沿岸にやってくるのが鰹。餌を求めて北へ移動するものを「のぼり鰹」と呼び、そのうち4~6月に獲れるものを初鰹と呼ぶ。
初鰹は身が引き締まっていて脂身が少なくて魚肉が赤々としておりあっさりしているのが特徴である。
私は昨年に土佐の「仁淀ブルー」を楽しむために車で土佐を旅した。真っ先に行ったのは『ひろめ市場』である。「ひろめ」の名は土佐藩の名家老の名前に因んだもので、地元活性化の柱にしようということで作られた市場である。六十を超える鮮魚店や特産品店が集まる。高知のグルメが集まる屋台村でもある。昼も夜も活気にあふれる高知随一のグルメスポットである。
このひろめ市場の中に土佐の『藁焼き鰹塩たたき』の元祖と呼ばれる店がある。『明神丸』と呼ばれる店である。
明神丸では注文後に鰹を串差しにして藁で焼き始める「焼き切り」にこだわる。藁は火力が強く燃焼温度1000℃ぐらいに達するため、瞬時に鰹の表面をムラなく焼き上げる。鰹の皮目をバリっとするくらいさっと炙り、中まで熱の伝わらないうちに熱いまますぐに切り分ける。焼きたての香ばしい香り食欲をそそる。
一般の家庭ではカツオのたたきの薬味やたれはポン酢が主流であるが、明神丸では天日塩にこだわる。しかも高知の黒潮町の天日塩である。塩職人が海水を汲み上げ、加熱処理は一切せずに太陽の熱と自然の風だけで乾燥させて作った塩で、塩本来の深い味わいが鰹の旨みを引き出す。
土佐の郷土料理と云えば皿鉢料理である。山の幸、海の幸が贅沢に盛り付けられている。名物の「鰹たたき」は勿論のこと、姿寿司、田舎寿司、煮物や揚げ物などが盛られている。
藩政時代に、武家の供宴の終わりに大皿に盛った料理が提供されたことに始まるが、明治以降、客を招いて宴会する「おきゃく料理」として普及した。はりまや橋辺りには美味しい土佐料理店が多くある。一般にはおお皿に盛られた料理を大勢で囲み各々で小皿に分けて食べる。
十数年前にははりまや橋辺りの本格的な土佐料理の店に入って食べた。あまりにもボリュームがあって全て食べられなかった記憶がある。今回は居酒屋でミニ皿鉢料理をリーズナブルな値段で食べることが出来た。
今回土佐旅行した理由は「高知城の光のフェスタと仁淀ブルー」を見るためであった。
高知市から仁淀川に沿って30分ぐらい走ると仁淀ブルーに出会える。私たちは「にこ淵」「安渓谷」「中津渓谷」を訪れ神秘のブルーをたっぷり楽しんだ。
下記の写真をクリックすると高知「光のフェスタと仁淀ブルー」の動画(6分)をご覧いただけます。
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編集担当 高田幸夫