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懐かしのコスタリカ2題 兵庫県 神原克收 記

北米/南米

 相当前になりますがとても印象に残っているのは2006年に行ったコスタリカの旅です。
国土の1/4が国立公園という自然保護に大変熱心な国です。
特に印象に残った2つの風景を当時の旅行記で振り返ってみたいと思います。

その1 アレナル火山

 コスタリカは活火山の多い国で、現在活動中の火山が7つある。その中でも最も激しい活動をしているのがアレナル火山である。標高1630mのこの火山は遠くから眺めると円錐形をした美しい山である。

アレナル火山昼の青

 しかしながら近くから見ると山肌のあちこちから噴煙が上がり、溶岩の流れが日中でも確認出来る。この溶岩流がベッドから見えるホテルに2泊し、夜の溶岩流の素晴らしい眺めを堪能した。
 10~15分に1回くらいポン!ポン!という爆発音があり、その数秒後に溶岩を噴き上げる。夜なので赤い溶岩流が斜面を流れ落ちるのがベッドから見える。この一大スペクタクルを夜の更けるまで飽きることなく眺め続けた。

 それにしてもこれだけの溶岩を365日・24時間・何十年間も受け止め、それでも形が変わらない山の懐の深さは、表現する言葉すら見つからない。人間どもの小賢しさをあざ笑うような神秘的な自然の営みを見せ付けられる思いがした。

その2 温泉の川

 温泉の素晴らしさは日本が断然世界一であろう。その日本に引けを取らない温泉がコスタリカにはある。アレナル火山の麓にあるタバコン・リゾートである。
 広いジャングルを思わせる庭園の真ん中を川が流れていて、その川そのものが温泉なのだ。

川全体が温泉

 プールやジャグジーなどの人工的なものも勿論あるが、何といっても川の随所で入浴が楽しめるのがいい。温度も過不足なく快適、水量も相当なもので、サンダルを履いて入ると流れに持っていかれそうになる。そうは言っても流れの緩いところも随所にあり、ジャングルの中での入浴を存分に楽しめる。「泳げタイヤキ君」状態になりながら、3時間たっぷりと堪能した。

川の随所で入浴
温泉をたっぷり堪能

 この入場料がまた凄い!無茶苦茶高い!夕食付きで$70という高額、日本の所得水準で言えば3万5千円くらいの感覚ではないだろうか。数年前は$20程度だったそうだが、ここ数年毎年値上げを繰り返し現在の値段になったとのこと(これは2006年の話)。それでも欧米からの観光客や地元ハイクラスの客が絶えず、いつも混んでいるらしい。私自身も$70が惜しくないという気がしたのも事実である。
 ガイドブックには「お湯の向こうにアレナル火山の溶岩流が見える」と書いてあるが、木が鬱蒼と茂っていて残念ながら夜でも見ることは出来ない。その替わりその夜ホテルの部屋から迫力満点の火山流を堪能した。

 編集担当 谷口孝行

北米/南米

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