はじめに
リレー執筆のしんがりを担当します。
台湾は娘夫婦が台北に住んでいた10年ほど前に1週間ほど行きましたが、今回の高雄はもちろん海外のステイも初めてです。
一応2月25日から3月5日までの報告を依頼されましたが、しんがりでもありツアー全体を通した事案も含めました。
報告の内容は 1.費用 2.イベント 3.暮らし 4.親日 5.最後に です。
費用
抵抗もありましたが皆さんが関心をもっている事項でもあると思い報告します。
今回のツアーで我々が使った費用は総額で57.5万円でした。残金は450台湾ドル、約2千円でした。
予算とツアーにかかった項目と費用は以下の通りです。
(1)予算
為替の交換レートが気になりますが、この時期は日銀総裁の交代のニュースがあり種々の思惑
が交錯して通常の時期よりレートの振れが大きいように思いました。
1US$=129円~137円、 1台湾ドル(TD)=4.3円~4.7円 でした。
予算は現金として ①8万TD(=35.46万円) ②日本円を10万円。
それに③クレジットカードを持参しました。
不安だったのはイベントの回数と費用が殆どわからないことでした。
尚、日本での台湾ドルの交換レートは4.433円でした。
(2)かかった費用
①航空券 往復2人分、受託手荷物費用を入れて15.9万円=16万円
・コロナ緩和の時期で徐々に高くなり始めて、少し前に予約していたら2万円くらい安く買えた。
フライト当日、関空は大勢の人で盛況でした。
②部屋代 36000TDは159600円=16万円
・いわゆる「大」の部屋(綾部さんの報告を参照ください)
③滞在生活費用
・イベント参加費用、食費、交通費、外食費、お土産、酒代等々ですが、
8万TDから部屋代の3.6万TDを引いた4.4万TD=19.5万円と
追加で6万円を現地で換金した。19.5+6=25.5万円
かかった総費用は16+16+19.5+6=57.5万円となりました。
④費用について
滞在中は他の人より何かを多くした、逆に少なくしたということはなく、イベントにも普通に
参加して平均的な行動だと思います。
日本にいて、2人が1ヶ月今回のようなイベントに参加しての費用が25.5万円なら安いと思い
ます。
イベント
(1)イベントの背景
コロナで過去2年間のブランクがあり、今回はそれらのリカバリーもあり、通年よりイベント数が
多かった。(神原団長)
ツアー企画隊A(神原、谷口、後藤、宗村)は彼らと親しい現地の台湾の人とその親戚や知人Bと
のやり取りを介しイベントを練り上げており、A、B双方からの発案を交通手段や食事を含む日程表
として完成するまでには変更、追加、削除、入れ替え、代案等が頻発している。(谷口さん)
A,B共に素人であり、その苦労は申し訳ないが今回初めて分かった。
素晴らしいイベントがいくつもあったがAやAの家族はすでに何回も来ているとのこと。
私たちの様な新参のメンバーを歓待しようとするその思いに申し訳なさを感じました。
下の表は私が参加、不参加したものや仲間とや私達2人だけのイベントを色分けしたものです。
多くの他の人達は仲間を誘いイベント外の観光地やおいしいお店に行っていました。
(2)2月25日~3月5日のイベント
大きなイベントが3つありましたので、それらを簡単に紹介します。
①林先生宅の訪問
4.親日の箇所で紹介します(ここでは省略)
②劇団公演会
当日は六亀温泉ツアーやマホガニーの散策他が午後6時ごろまであり、皆疲れていたが入場料
6000TD(2.7万円)を支払ったメンバーも0里(私は4200TD)高雄文化センターで7:30
の開演を多くの人と一緒に待った。予定通りに開演し9:45に終わった。
終了後に現地TV曲のインタビューがあり、日本人の台湾観光団の代表として神原さんと後藤
茂子さんがインタビュアーの質問に答えていた。
共に「劇団の演技内容は非常に素晴らしい」と答えていた(後にTV録画を見た)
③国際蘭展
毎年同じ場所、同じ時期に開催される蘭展で大きなホールが7つあり、各ホールにテーマがあ
り豪華絢爛。胡蝶蘭が溢れるほど大量に飾られており圧巻の展覧会でした。
(3)仲間のイベント
①サイクリング
高田さんが企画したサイクリングで8人が参加しました。
晴天の下、愛河沿いをレンタル自転車で走りました。
②テニス
中央公園にあるアンツーカーのテニスコートで1人100TDで参加できます。
イケメンのお医者さん達がゲームの相手をしてくれました。
暮らし
海外に1ヶ月も滞在するのは初めてで、その見分と実感を報告します。
住環境等については綾部さんが報告されていますので参考にしてください。
(1)住環境
高雄空港からタクシーで15分程度の一等地にあり、市バス、地下鉄、ライトレールの駅が近く
にあり交通の便がよく、複数のデパート、スーパー、コンビニ、商店街が近くにあり買い物に便
利で、図書館、映画館、展示館、公園、散策路が近くにあり文化的です。
(2)天候
雨の日は台湾の最南端(懇丁)にバス旅行で行った3時間ほどのみで、日本の雨のない5月か6
月の天気。 但し、日中の暖かさに比べ朝夕は肌寒く、日本からパジャマを夏用と冬用を持って
きたが冬用を使った。
2月中旬には34階にもかかわらず蚊がおり、下のコンビニで蚊取り線香とライターを買った
(煙強いが効果的 150+25TD)
時に寒い日もあったが空調機には暖房がなく夕方、部屋では重ね着した。
(3)食事
日本からは「サラダ用の水切り器とスライサー」「ドリップコーヒー」を持ってきた。
朝はパン、コーヒー、サラダ時々卵とほぼ1ヶ月日本と変わらなかった。
冷凍庫がなかったので冷凍商品は買えなかった。部屋での昼食は袋めんや残りもの。
自炊の夕食は数えるほどだったが、焼うどんや焼肉、なべ料理の具材を調達した。
日本食品はあるが(当然だが)高い、代替え品もあるが何となく怖くて買わなかった。
台湾食はあっさりとして食べやすかった。多かったイベントや歓迎会、感謝会の食事はいわば
接待用 当然ですが美味しかった。
外での夕食は、連日のイベントが台湾食であったこともあり、スシローやマクドナルド、
日本のラーメン餃子を選びました。
(4)衣服
暑いのか寒いのか分からなかった。阿里山の情報がデフォルメされて入り、奥さんは電気毛
布を持っていきたいと、バカなことと思っていたが最後は少し冷静になったのか、持っては行
きませんでした。洗濯機があると聞いていたので数は少なくして長袖、半袖 厚手、薄手と種
類は多くした。ダウンは必須だが要は日本の5月6月の服装、但し朝夕は冷える。
(5)情報とニュース
部屋のTVはNHKと民放が1局の日本語放送があり1時間の時差でほぼリアルタイムに
ニュースが聞けた。PCで電子新聞や2~3日遅れでYou-Tube編集の報道番組が見れた。
検閲もなく日本と同様にニュースに接することが出来た。
(6)クレジットカード
殆ど使わなかった。レンタルバイクの登録の時に使った。どういう訳か、奥さんのカードが
使えず私のカードで代用した。聞いてみると海外での使用でセキュリティが働いたようだ。
海外旅行の時は時期と上限をカード会社に申告する必要があるみたい。私のカードは甘い?
利便性と安全性のトレードオフ。
(7)オートバイ
専用ロードも整備され、十字路には信号待ちの数十台のバイクが待っている。信号が変わる
とバイクを先頭に一斉に轟音と共に走り出す、それも凄いスピード。ヘルメット姿のオバちゃ
んも中に入って負けていない、小さなバイクだがスピードは変わらない。大丈夫なの?
他日事故場面に遭遇、やはり大丈夫ではなかった。バスやタクシーで移動する時は接触しない
かとヒヤヒヤするし、人が横断する時も少しの余裕で平気に通り過ぎる。
ドライブレコーダーの装着も少なそう。日本ではあまり見ない風景でした。
(9)酒
日本のビールや缶酎ハイもあるが値段は高く1.5倍~2倍する。台湾ビールが少し軽いが美味
しく350mlが25TD=115円と値段も手ごろ。(毎日飲んだ)
焼酎も捜したが殆どがワインとウイスキー、仕方なく紹興酒を買ったが味はもうひとつ。
次回来るときは黒霧か雲海を持ってきます。
(10)部屋と設備
独立した寝室が2つあり夜中、早朝にPCを使っても迷惑にならない。広さも充分で34階の
景色も夜景も気に入った。台所は狭く食器も少ないがそんなに気にはならなかった。
バス・トイレに不便を感じたが我慢の範囲。 1か月間居てストレスはありませんでした。
(11)帰国して
梅田(大阪)で日本語が飛び交う天ぷら屋で夕食を食べ、自宅に帰り、ウオシュレットの
洗礼とバスタブの全身浴にホッとしました。耳と舌と肌とお尻で帰国を感じました。
親日
台北に行ったときに初めて台湾人の親日ぶりを感じた。日本人だとわかるとお互い知らぬ同士の赤の他人だが日本語で親しげに話しかけてくる。高雄でも同じだろうとは思ったがレベルが違った。底なしの親日ぶりにただただ戸惑うばかり。
神原さんの善行のなせる業かと本人に聞くと「そんなことはしていない」 何故と再度質問。言葉を重ねたが要は「わかりません」との答えでした。
2月26日林(リン)さん宅を訪問するイベントがあった。(体験記のため少し詳しく記述)
神原さんの友人(台湾人)で台北に住むLSCの会員の頼さんは林さんと別のロータリークラブの同僚で今回の自宅訪問となった。(頼さんも台北から参加)
林さん宅へ港方面に歩いて行き、途中で日本食の昼食となった。林さんも加わった。豪華な日本食とビール飲み放題で軽く1万円は越えるだろう(諸説あり)合計20万円。間もなくこれが林さんのおごりとわかった。後でわかるが林さんは桁外れの富豪で20万円は気にならない金額なんだろうが、初めて会っておそらく2~3時間後にはわかれてしまう相手にここまでの厚遇 何故でしょうか。20万円には驚かないが、20万円の出費の仕方に驚いた。
台北から駆けつけてくれた頼さん
林さん宅は港近くの高層マンションの最上階(24階)にあり東西南北が眺望できる超豪邸。メゾネットタイプでオーデオ機器は1800万円で室内シアターもあった。本人は医師で今はリタイアしカナダ(娘夫婦がおり、家は3軒あるとのこと)と高雄を行き来している。200年前からの家系図も拝見し豪農の末裔で資産をそのまま受けついだようだ。
階上に展望台があり文字通り高雄市が360度展望できる(住人とその友人のみが利用。
夢を全部かなえて可哀想ですねと言ったら笑って、夢はクルーズ旅行とのことだった。
親日に話を戻す。
たまたま2月28日にYou-Tubeで台湾の228事件のことを紹介していた。それは「戦後に台湾は中国に返されるが統治に来た中国人の腐敗、賄賂体質で日本時代の統治をなつかしむも1年後には物価が100倍になり、闇たばこ売りの寡婦への殴打事件から台湾全土に日ごろの不満が爆発し台湾人が蜂起したが、中国本土からの援軍で武器のない台湾人が数万人亡くなり、戒厳令がひかれた。戒厳令は40年後に李登輝により停止された」とのこと。
台湾人は八田與一(戦前台湾に各種のインフラを構築し台湾人から慕われている)や戦前の日本を知っている人が日本のことを例えば教育の場で伝えてきたのではないかとにわか勉強で考えた。
谷口さんに聞いた。バスを待つ15分くらいの時間だった。
台湾の歴史や蒋介石、毛沢東のこと、日米の政治体制との類似相違を教えていただいた。
最後にもう1回聞いた 「何故、台湾の人は親日なのですか」
少し時間をおいて 『一般的には日本統治時代と蔣介石政権時代との対比から親日を語られることが多い。しかし、私は本来的に“台湾人”は「他人(ひと)を思いやる気持ち」「してもらったことに対する感謝の気持ち」が人一倍強い人たちで、そういう方々の親切な行為を我々が親日と感じているように思います。(※)』
※個人の感想です
尚、台湾の2月28日は「和平記念日」として祝日になっている。
最後に
楽しい1ヶ月でした。LSCの企画組の皆様にはお世話になり本当にありがとうございました。
同行された皆様との日々は楽しい思い出となりました。
現地の台湾の人も皆親切で心から歓迎してくれました。
マイさん(葉園長さん企画の行事に全て随行し我々のサポートをして下さった方)の献身的なふるまいはずっと忘れないと思います。
編集担当 谷口孝行