もう一度行ってみたい(メコン川旅行) 十河和夫記

海外旅行体験記/記録

急ピッチで進む「一帯一路」、ルアンババーン・ビエンチャン

夏、「 主戦場 」を観た。日本の右派活動家が「今やアメリカが主戦場になっている」と語った言葉からタイトルがつけられた映画だ。その言葉で言えば「今やラオスが主戦場になっていた」と言いたくなる。何の主戦場かといえば中国が進めている「一帯一路」だ。現地に来て驚いたのだが、中国の国境の町・磨憨からラオスの首都ビエンチャンまでの高速鉄道が建設されていた。全長420キロ余りのルートの大半が山岳地帯を走る。全区間の60%はトンネルや高架橋の建設工事が必要で、トンネルの数は75本、高架橋は167か所にのぼる計画だ。全く驚くべき計画だが、それをあちらこちらで建設している。しかも、建設費を電力で支払う契約のためダム建設も何箇所同時で行われている。

建好老中鉄路 造福老中人民(ラオス―中国鉄道をきちんと造って、両国民を幸せにしよう)」。そんな看板があちこちの工事現場に掲げられている。工事現場の近くには飯場が建てられている。建設労働者の多くは中国人だ。両国民がどれだけ幸せになっているのか?疑問がつく工事だが、ラオスの建国記念日である2021年12月2日の開業を目指しているらしい。

ラオスは険しい山道が多い。そんな山にも子供は多い。
ラオスは険しい山道が多い。そんな山にも子供は多い。

この区間の大半は尾根伝いの山道だ。狭い2車線の道がクネクネくねくねと延々と続いている。その狭い道を工事用の大型車が引っ切りなしに走っているのだ。しかも、工事には泥縄式に迂回路が作られていた。うまい表現だ、迂回路は泥道であちこちで陥没している。さらに、大雨が降れば崖崩れが起きる。

やはりと言うべきか、やっぱりと言うべきか事故が続発している。最初は大型トレーラが横転して道を塞いでいた。クレーン車が来て事故整備をする、これで1時間ぐらい待たされた。

トレーラを移動させるまで延々と待たされる

さらに道が陥没して池になっている。ここでも2時間近く待たされた。開業までの間は、この区間のバス旅行は遅れる覚悟でする必要がありそうだ。

道が池になって通れない車が続出。

この事故のおかげで、4時に到着する予定のルアンパバーンに7時に到着した。翌日は7時にチェックアウトしたので、せっかくの世界遺産の古都を12時間滞在するだけの結果になってしまった。帰国してから、妻から「あんな弾丸旅行、疲れるばかりだったは」と責められた。予想外の事故があったのでと弁明すると「そんな事も考慮して計画するのが当たり前でしょう」で終わりだ。

(次回はメコン川の河口ベトナムへの旅です)

ルアンババーンで宿泊したホテル。メコン川沿いにある。

十河和夫 KAZUO SOGOU532-0012
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